2/17ページ目 勝負は、火を見るより明らかだった いくらディム・ソルジャーの武器を使用していたとはいえ、戦闘経験などまるで皆無の部族である 武器を持ったことによる安心感が、逆に大きな隙を生み出していた ただ、苦戦した点を敢えて上げるとすれば、相手の数が多かったことぐらいだろうか 捕まえても捕まえても 後から後から、わいて出るように軍勢が現れる さすがは、面積、人口共にトップクラスの国、歩月帝国と言ったところか 一部族だけで桜界国の軍人の数を半数は越えていたと思う 桜界が軍事力に特化した国であることを考えれば、それが一部族には考えられない程の人数だと分かるだろう こんな人数が固まりで一部族とされるのならば、他からの支援付きで、ディム・ソルジャーを雇うことが可能だったというのも頷ける ただ、多勢に無勢とは言うものの、その程度の差を苦とする桜界軍ではない ほどなくして、或鷹族の半数以上が捕獲され、反乱も終盤に近づいていた 『銀』の隊員たちにおいても ディム・ソルジャーの存在などにより、過度に荒れた戦いを覚悟していたが その心配は無さそうだと皆安堵していた しかし、 海神は一人、納得の行かない表情で戦況を見守っていた どうも、 簡単に事が運びすぎている この捕えた反乱軍に、ディム・ソルジャーの隊員は一人もいない と踏んでいる 少なくとも、海神が担当したB地点を攻めてきた者達には、いない 何故だろうか 明らかにおかしい 捕まえた奴らにしても、闘志を失ったわけではないようだ おとなしくはしているものの、その目にはまだ光があった 胸のわだかまりが抜けきらぬまま、海神は摂陸に無線を繋げた [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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