1/5ページ目 《君が好き・蠍編》 「どうしよう…。俺さ、お前の事、好きになったみたいだ。」 突然、そう告げられた言葉に、私は手にしていた紅茶のカップを取り落としそうになって慌てた。 午後のお茶の準備中に、フラリと給湯室に現れたミロ様。 そして、今の一言。 私はからかわれているのだと思い、ミロ様の方を振り返ると、告げた本人が一番驚いた表情をしていて。 その顔を見た瞬間に「あ、本気なんだ。」と理解していた。 「…で、どうすれば良いのですか?」 「は?」 「ですから、それを告げられた私は、どうすれば良いのですか?」 流れる沈黙。 ミロ様は、思った事を口にしただけで、告白した後、どうするか?という所までは考えてなかったらしい。 腕を組んで真剣に悩む彼の顔を見ていると、何だか心の中があったかくなってきた。 「じゃあ、お付き合いしてみますか、私達?」 「あぁ。そうだな…。うん、そうしようか!」 こうして私達は聖闘士と女官から、恋人同士に変わったのだった。 ‐end‐ ☆☆拍手ありがとうございます☆☆ 《君が好き・水瓶編》 「貴女が好きだ…。」 突然、後ろから強く抱き締められた私の耳元に、そっと囁かれた言葉。 私は硬直した。 頬にはサラサラと揺れるカミュ様の赤く長い髪が触れて。 ずっとクールな方だと思っていたけど、本当はこの髪の色のように情熱的な人なんだと気付く。 私達二人以外、誰もいない資料室の片隅で、きつく私を抱き締めるカミュ様の身体は、心がざわめく程に熱くて。 その熱さにうっとりと溶けてしまいそうな感覚に陥る。 こんなカミュ様は、私以外、誰も知らない。 その瞬間、私の心も熱く燃え上がって。 強い腕の力が緩むと同時に、ゆっくりと振り返ると、カミュ様の赤い瞳を真っ直ぐに見つめた。 絡まり合う二つの視線。 小さな吐息。 「それで…、貴女の気持ちは…?」 「勿論、ずっとカミュ様のお傍に…。」 熱く見つめ合ったまま、そっと腕を回すと、引き寄せられるように唇が重なり合った。 淡い午後の甘いひと時。 ‐end‐ ★★拍手ありがとうございました★★ → [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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