ごった煮倉庫

こんな日常
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○昼下がりのテディベア


《巨蟹宮では》


「デスの嘘付きー!」

昼下がりのリビング。

ソファーでゴロリとウトウトしてた時、アイツは唐突に部屋へと飛び込んできた。
こンな台詞と共に、俺の上へと飛び乗ったアイツは、エラい剣幕で怒ってやがる。

「うっせーな。何だってンだ…。」
「だって、あの熊さん。買ってくれるって約束だったのに!」

とある雑貨屋にディスプレイされてた巨大なテディベア。
アイツがエラくご執心で欲しがっていたもの。

「今日、見に行ったら、もうなかったの!デスがモタモタしてる間に売れちゃったんだよ。」
「売れっちまったンなら、しゃあねぇだろが?」

呆れ果てて見上げれば、頬を膨らませるアイツ。

「ったく…。ちょっと来い。」
「え、何?」

戸惑うアイツを引っ張って寝室へ。
そこには、俺からアイツへのプレゼントのテディベアがいた。
売れっちまった筈の大きなテディベアが。

「デス、これ…。」
「こんなモン、欲しくねぇってンなら…。」

俺の言葉を遮り、首を振るアイツ。

「凄く嬉しい。デス、大好き!」

愛の言葉と甘いキスが、俺へのお返しだった。


‐end‐


☆☆拍手ありがとうございます☆☆




《磨羯宮では》


「シュラの嘘付きー!」

昼下がりのリビング。

ソファーにゴロリと横になり、本を黙々と読んでいた時、彼女は唐突に部屋へと飛び込んできた。
こんな台詞と共に、俺の上へと飛び乗った彼女は、酷く怒ってるようだ。

「どうした?俺が何かしたか?」
「だって、あの熊さん。買ってくれるって約束だったのに!」

とある雑貨屋にディスプレイされていた大きなテディベア。
彼女が大層ご執心で欲しがっていたな。

「今日、見に行ったら、もうなかったの!シュラがモタモタしてる間に売れちゃったんだよ。」
「売れてしまったのなら仕方ないだろ。」

呆れ顔で見上げれば、頬を膨らませる彼女。

「全く…。世話が焼けるな。」
「え、何?」

戸惑う彼女を引っ張って寝室へ。
そこには、彼女へのプレゼントの小さなテディベアがいた。
その腕に指輪ケースを抱えて。

「シュラ、これ…。」
「嫌か?あの大きな方が良いなら…。」

俺の言葉を遮り、首を振る彼女。

「こっちで良い。こっちじゃなきゃヤだ。」
「そうか…。」

その唇にキスを、薬指には愛の誓いを――。


‐end‐


★★拍手ありがとうございました★★




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