SS集

年中式血液型別性格考察
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○考察対象人物

・蟹さん…A型クン
・山羊さん…B型クン
・魚さん…O型クン




○考察シーン

【ある休日のランチ風景】


何故か三人揃って休日だった、その日。
三人は連れ立って市街に出て来ていた。
ブラブラ歩き回っていたところ腹も減り、手頃な近くのレストランへ入った。

「おい、何食うよ。」
「そうだな…。ココは何が美味しいのか知ってるか?」
「あ〜、俺様のお勧めはコレだな。あとコレとソレならハズレはないと思うぜ。」
「……。」

テーブルに着くと、メニューを広げて他の二人に見せてくれるデスマスク。
味に煩い彼がココでのランチを拒まなかったのだ。
きっと何を頼んでも美味しいのだろう。
だが、折角ならばこの店の料理の中でも特に美味しい物を食べたいと思うアフロディーテ。
ならばと、デスマスクの意見を聞く。
シュラは席に着いてからというもの、何故か視線が窓の外に釘付けで一言も喋らない。

「そうだな…。私はソレが食べられれば、後は特にこだわらないよ。キミ達の好きな物を頼めば良い。」
「あ〜、なら、コレとコッチと…。おい、シュラ。お前はどうするよ。」
「……。」
「おい、聞いてンのか?」
「……ん?」

未だ窓の外を凝視しているシュラ。
デスマスクの呼び掛けにも、一向に視線を動かさないどころか、返事すら適当。
自分の注文をさっさと決めてしまったアフロディーテは、先程、購入した本を広げて読み始めた。

「何、注文するか、聞いてンだ。何でも良いなら、適当に頼むぞ。」
「…あぁ。」
「良いンだな?後で文句、言うんじゃねぇぞ。」
「…あぁ。」

何やかやで注文を終え、料理が来るまでの時間をまったりと過ごす三人。
アフロディーテは読んでいた本に区切りが付いたのか、パタンと閉じると、シュラが見ている外を見やった。

「ねぇ、シュラ。さっきから気になってたんだけど、何を見てるんだい?」
「コイツの事だ。どうせ下らんモンだろ。」
「……猫が。」

何だかんだ言って、自分も気になるデスマスクが、身を乗り出して窓の外を見る。
大の大人(しかも文字通り図体のデカい男三人)がレストランの窓越しに、覗き込むように外を眺めやる異様な風景。
それまで、ほとんど口を開かなかったシュラがボソリと呟き指を差すと、残る二人が更に身を乗り出した。

「はぁ?猫ぉ…?」
「猫だって?どこに?」
「あそこだ。あの店と店の間の細い路地のところ…。」
「あ、ホントだ。」
「つか、なンだよ、あの猫。あんなトコで、仰向けに寝てやがる。普通、猫は腹みせて寝ねぇだろ。」
「しかも、あんな場所で、踏まれるかも知れないっていうのに。」

路地の隙間に仰向けに寝そべる猫を見て、楽しそうに微笑むアフロディーテ。
デスマスクは相変わらずの口振りだが、顔はニヤニヤと笑っている。
シュラの見つけた、ちょっと可笑しな光景に、ほんわか和む三人。

「お、料理が来たぞ。」
「あぁ、美味しそうだね。」
「……何だこれは?」

料理の到着と共に、窓の外からテーブルの上へと視線を移す。
美味しそうな料理を前に、食べる気満々のデスマスクとアフロディーテに対し、シュラはムスッとしている。

「なンだ?って、メシだメシ。見りゃ分かンだろ。」
「…俺が食いたいのはコレじゃない。」
「ぁあ?!てめぇ、さっきは何でも良いって言ったじゃねぇか。…って、オイ!何、人の方に皿押し付けてやがンだ?!」
「(モクモクモク…。)」

いつもの事だが、出された物が気に入らなくて不機嫌になる(元が無表情だから良く分からないが)シュラ。
それに一々、突っ掛かるデスマスク。
相手にしてるとキリがないので、アフロディーテは黙々と自分の注文した料理を食べている。

「すまん。○○を頼めるか?」
「おまっ、勝手に追加注文すンなよ!コレ、誰が食うんだ?!」
「悪いが私はもう満腹だ。これ以上は無理だよ。」
「はぁ?お前等、俺様に押し付ける気か?つか、文句言わねぇって言ったンだから、てめぇが何とかしろ、シュラ!」
「文句は言ってない。」
「確かに言ってないね。追加注文をしただけで。」
「てめぇ等、そこでタッグを組むんじゃねぇ!」

結局、シュラは自分の食べたい物を勝手に注文し、勝手に食べて満足し。
一方のデスマスクは、余った一人分の料理をも食べる羽目となった。
が、何だかんだ言いつつ、きっちり全部食べるところは、意外に真面目なデスマスク。
アフロディーテは呆れ果てた目で、そんな彼を見ていた。

「別に無理して食べなくても、残せば良いのに…。」
「うるせぇ。美味いモンは残さず食うのが俺様の主義なんだよ。」
「初めから頼まなければ良いのだ、余計な物は。」
「てめぇが悪ぃんだろが!反省しろ、反省!」

食後、胃もたれ気味のデスマスクがお腹を擦りつつ、歩く姿をからかう二人。
そんな二人に、更に怒りが高まるデスマスク。
こうしてじゃれ合いながら、三人の休日は過ぎていった。





○考察結果

・デッすん…無意識的に気配り屋でマメ。故に貧乏くじを引きやすい可哀想な良い男。

・シュラち…他人の事は知らん。協調性とは何ぞや?な最強自己中・マイペース君。

・アフロさん…話の流れを作り、合わせ上手だが、自分のテリトリーは堅固な城壁タイプさん。

(独断と偏見による結果です。)






☆☆☆


こうして見ると、年中組って絶妙なバランスですよね?
見事なトリオを形成してくれてますよ。
山羊と蟹の、ボケ(天然)と突っ込みだけでも美味しいと言えば美味しいんですが。
ココに、時に合いの手、時に第三者的目線で冷たい他人の振りなディーテが加わると、更に引き締まると言うか。
ピリリとスパイスが効いて良いですねー。面白い!
やはり年中組サイコーです。


(2009/5.14蟹ブログより)
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