【にわか雨】 雨だなんてきいてなかった 前髪もうまくいったのに どおりでまつ毛もあがらなかった 可愛い靴なんて履くんじゃなかった 唇にしみた雨粒は グロスの代わりにはならないけれど わたしを冷やすには充分で 重なる温度を欲しがった せめてもっと強く当たってくれたら 目を瞑って逃げだせたのに ただ弱いだけのわたしのような 皮肉めいたにわか雨 1人なんて知らなかった 暖かい場所があった やたらと冷たい耳たぶさえも こそばゆいキスで熱を持った 靴底にしみた雨粒が わたしを地面に縛り付けている こうしていてもあのヘッドライトは もうわたしを照らさないのに 屋根のない場所でわざと 傘をさして待つのが好きだった 遅れてもいないのにあなたは 少しわたしに優しくなった かかとを剥がしてどうにか歩いて あの場所の横を通った 雨だなんて聞いてないよと 古びた屋根が泣いてる せめてもっと強い濁流にのまれ 溺れてしまえたなら あなたはわたしを心配するかな 役立たずのにわか雨 ただ弱いだけのわたしのような 嫌われものの雨 コメント(0) [コメントを書く] w友達に教えるw [編集] 無料ホームページ作成は@peps! |